実りの秋。少し出歩くとすぐに立ち止まってしまいそうな風景があります。
お彼岸の頃には稲刈りが済んでいる地域もありますが、箕面の稲刈りはまだこれからのようです。
以前、箕面の田植えが遅い(というより昔の時期のまま)というお話をブログで紹介しました。
おかげさまで?彼岸花と頭を垂れる稲穂を同時に見ることができます。
台風や草刈りなどで毎年タイミングが合うわけではありませんが、ここ数年はとてもきれいです。
この色、風景が子供の頃からとっても大好きです。
妖艶で凛とした姿がとても美しい彼岸花は、死人花、地獄花、幽霊花などとも呼ばれ、その真っ赤な色が血を連想させ、鱗茎には毒があり、お墓に咲いていたりして少しこわいイメージを持たれたりするお花ですが、これには「葉と花を同時につけないものをきらう中国の習慣が日本にも伝わった」と牧野富太郎植物記に書いてありました。鱗茎に含まれるでんぷんは毒を抜いて食用にもしたそうです。田んぼの水を抜かれないように、お墓を掘られないようにと昔の人がモグラ対策として畔やお墓に植えたのだそうです。
もし「彼岸花こわいな」というイメージをお持ちのお子様がいらっしゃったら、お花が咲く前の土からにょきにょき出てくる姿や、葉っぱだけの時期のだらしない感じの彼岸花もぜひ見てみてください。
「意外とおもしろい奴やね」と、くすっと笑えるイメージに変わるかもしれません。
これからもずっと、箕面でもこの風景が見られることを願っています。